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Posted by TI-DA at

2024年07月07日

経営者と分析力

目標を持たない経営は本来はありえないことですが、主に規模の小さな会社で経営目標を持たずに経営が行われている事例を多く見受けます。
また、目標を持ってはいても目標設定そのものが間違ってしまっている例も少なくありません。
経営目標を正しく設定するために、経営者には自社を取り巻く経営環境の分析力が求められます。

例えば 
・世の中の時流の変化を見極める
・顧客ニーズの動向を把握する
・同業他社の動きを分析する
・環境変化との関連で自社の強みと弱みを客観的に把握する
等々です。

また、これらの分析に基づいて的確な判断を下す能力、即ち判断力が必要があることは言うまでもありませんが、特に強調しておきたいのは経営者は計数や数字からものごとを把握する能力が絶対に必要だということです。

例えば規模の小さな会社では、自社の自己資本比率がどれくらいなのかを把握していない経営者も多く、なかには自己資本比率が何であるかを知らない経営者もいます。
業種や業態等によって一概に言えませんが、自己貸本比率が15%以下であればいつ倒産してもおかしくない状態ということが常識であっても、この重要な係数さえ把握していないのです。
これでは、例えば、「自己資本比率を30%以上にしよう!」などと具体的に数値目標を設定することはできません。
自己資本比率の極めて低い会社ほど経営者が自己資本比率を把握していない傾向があり、これは経営者に問題意識がないことと、自己資本比率を高めるための継続的な努力がされていない結果であり当然のことといえます。

経営者は損益計算書だけでなく貸借対照表を読み、分析ができなくてはなりません。現在では経理業務を行う会計ソフトから簡単に重要な計数を知ることができます。これを大いに利用しないのは大変に勿体ないことです。

また、できれば経営者は、自己資本比率や流動比率、労働生産性、総資産利益率などの重要な計数を自分でも算出できるようにしておきたいものです。
さらには、全社の決算書を見るだけでなく、月次試算表や予算実績対比表などを活用して、常日頃から分析を行い早目に問題点を把握する習慣を身につけておく必要があります。


  


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